大西洋方面の仮想敵飛行隊であるVF-45
"Blackbirds"のF-16Nの肩パッチです。アメリカ海軍は1985年にDACT(異機種間戦闘訓練)用にF-16を採用すると発表。シングルシートのF-16Nを22機、タンデムシートのTF-16Nの4機を発注し、1987年から88年にかけて完成されました。これはBlock30に相当する機体で、より機体を軽く高い機動性を確保するために訓練では不必要な機銃を下ろし、代わりに空戦機動を記録するレコーダーを搭載しました。また機体には連続する高いG負担に耐えられるよう強化されます。海軍への受け渡しは1987年前半から始まり1988年5月には終了し、VF-126
"Bandits"、VF-45 "Blackbirds"、VF-43
"Challengers"にそれぞれ配備されます。VF-45でのF-16Nの活動は、当時の仮想敵国であった旧ソ連の航空機能力と戦術を見習い、艦載飛行隊相手に敵役として活躍しました。しかし1991年の定期点検で主翼に深刻なクラックが発見。過酷なフライトで金属疲労が生じ、同機種全てが飛行停止となってしまいます。以後アグレッサー(仮想敵)任務はF/A-18Aに任せますが、1994年に海軍はF-16Nの退役を発表。同隊解散前の1995年にF-16Nは退役しました。
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